
「味蔵や 麻布十番総本店」は、今年(2026年)の5月に麻布十番大通り沿いに新たにオープンした惣菜店です。私たちのホテルTHE LIVELY 東京麻布十番と南北線(東京メトロ)の麻布十番駅のちょうど中間地点に位置しています。十番大通りと雑式通りの交差点の開放的な雰囲気の中にあって、店の正面が陽の光が差し込む南側に面しており、まさに麻布十番商店街の一等地といえるロケーションです。

店頭には対面ショーケースが設置されており、営業日には、うず高く積まれた唐揚げをはじめとした揚げ物やきんぴらごぼうなどの副菜類が並びます。天気の良い昼下がりに店の前を通ると、フライ類がガラス越しに琥珀色の輝きを放つのを見かけ、何度も生唾を飲み込んだものです。開業から1か月ほどしか経っていないにもかかわらず、すでに地元の住民などが絶え間なく立ち寄って惣菜を買う―――一躍そんな人気店として浮上しています。「味蔵や」で働く従業員の方のお話では、「唐揚げは毎日15キロ以上作って、大抵夜にはすべて売れていく」といいます。
定休日である日曜日を除いて、「味蔵や」ではランチおよび夜の居酒屋営業を行っています。ランチでは、にぎりたてのおにぎり、漬物、豚汁に加え、店頭でも販売されている揚げ物と副菜(小鉢)をそれぞれ一品ずつ選べる定食を提供。おにぎりの具材も10種類と豊富に揃っています。

店内にはメインのカウンター席に6脚の椅子が並び、4人掛けのテーブル席が2卓。さらに店の奥には2名用の小さなカウンター席も設けられています。ひとりで気軽に立ち寄るのはもちろん、少人数で一緒にランチを楽しむのにも使いやすい造りです。また、オープンキッチンのため調理の様子を間近で見ることができるのも特徴のひとつ。目の前でおにぎりが握られ、料理が仕上がっていく様子には臨場感があり、何より食欲をそそられます。

夜の営業では、立席14席・座席6席の立ち飲み居酒屋へと様変わり。メニューには、揚げ物や小鉢、冷やっこ、枝豆、麻婆豆腐といった居酒屋の定番料理が並び、いずれも一律500円で楽しめるとのことです。

加えて、気まぐれで登場する「本日のおすすめ」メニューもあるそうで、何度訪れても新しい発見がありそうです。日本酒にも力を入れているとのことで、食中酒として適した比較的辛口でスッキリとした味わいの銘柄が揃っています。さらに、裏メニューとして、おにぎりに使用している米と具材を使ったお茶漬けをシメとして注文できることもあるそう。気軽に一杯飲みたい夜はもちろん、ゆっくり日本酒を味わいたいときにも立ち寄りたくなる一軒です。
おにぎりの具とおかずを選べるランチ定食

今回スタッフが実食したのは、主菜・副菜を選べるランチ定食。なお、ランチ定食は主菜・副菜をそれぞれ一品ずつ選ぶ形式ですが、本記事では複数のメニューを紹介しています。

新潟から取り寄せたお米と全国各地の名産とをかけ合わせたおにぎり。10種類の具から選べる仕様になっていて、「鮭」や「ツナマヨ」といった定番のラインナップだけでなく「辛味噌南蛮」や「大葉昆布」などの変わり種もありました。

今回頼んだのは、お店の方が一番人気と話す「鮭」。具材は、三角おにぎりの中につめられているだけでなく、上にものせられているお店ならではのスタイル。ひと目で具材の種類が分かり、お米との組み合わせを最初のひと口で確かめられるのも特徴です。 お米はやや柔らかめに炊かれているものの、一粒一粒が独立して弾けそうなほど艶があり、ほんのりとした甘みを感じます。舌触りもなめらかで、絹のように繊細な印象です。一方の鮭は、フレーク状になりすぎないほどよい大きさにほぐされているため、脂の香りがしっかりと立ち、雑味のない白米のなかで存在感を放っています。塩気は強すぎず、ジャンキーな味わいというよりは、お米と鮭、それぞれの素材の味を噛みしめながら楽しむようなおにぎりでした。

主菜の揚げ物には、惣菜店ならではの強みが感じられました。唐揚げは前日から漬け込んで仕込んでいるそうで、下味がしっかりと染み込んでいます。片栗粉を用いた衣は軽やかで歯ざわりが良く、香ばしさを備えながらも、最後には鶏肉の旨みとキレのある漬けダレの風味が印象に残ります。

アジフライも人気商品のひとつ。ふっくらと肉厚なアジの開きに、軽い口当たりのパン粉がまとわされており、揚げ物でありながらアジそのものの脂の旨みをしっかりと感じることができます。くさみはなく、小骨もまるで気にならない仕上がりでした。

メンチカツは、ひき肉特有のボソボソとした食感がなく、しっとりとしたタネがほどけていくような口当たり。火入れも絶妙で、肉の旨みをしっかりと味わうことができました。

小鉢もまた、丁寧に作られていることが伝わる仕上がりでした。特に茄子の揚げびたしは、くし切りにした茄子を素揚げし、たっぷりの出汁に浸した逸品。誰もが唸る黄金比の出汁が、水風船を割ったかのように茄子の果肉から溢れ出します。その安心感のある味わいに、大葉が良いアクセントを加えていました。

「おくらの味噌和え」は、おくらのすっきりとした甘さに重ねるように甘い味噌を合わせた一品。塩味を基調とした定食のなかに、彩りだけでなく“差し味”を添える存在となっています。

一見すると定番のポテトサラダにも工夫が凝らされていました。マヨネーズの角のある酸味をおからのコクが和らげることで、具材である野菜の味がより引き立つように仕上げられています。

最も意外性のある味だったのが金平ごぼう。シャキシャキとした食感を残そうとするあまり土臭さが抜けきらないものもありますが、こちらは少ししっかり目に火を通し、さらに酢を加えることで、さっぱりとした味わいにまとめられていました。

定食全体を通して感じたのは、惣菜店ならではの丁寧な仕事ぶりです。おにぎりは見た目以上にボリュームがあり、小鉢や揚げ物と合わせるとしっかりとお腹にたまり、午後の活力の源になります。豚汁もまた印象的で、豚肉の旨みが出汁に溶け込み、ぶつ切りにされたネギが食感と風味の良いアクセントになっていました。すべてのメニューに共通しているのは、過度な味付けに頼るのではなく、それぞれの素材が持つ味わいを大切にしていること。細やかな仕事が随所に見られ、日々食べても飽きのこない、実直な美味しさに仕上がっていました。
「昔ながらの商店街の町並み残したい」28歳社長のおもい
近隣住民が気軽に立ち寄れる憩いの場に

「味蔵や 麻布十番総本店」がオープンする前、この場所には「ミクラヤ靴店」という商店がありました。麻布十番商店街の広報誌『十番だより』の特集によれば、「ミクラヤ靴店」の店主だった方は、かつて「陸の孤島」と呼ばれていた麻布十番に地下鉄を誘致する運動に初期から携わっていたそうで、それだけ歴史のある靴屋だったといえます。
「味蔵や」の店舗ファサードには、靴店だった当時の箱文字が残されており、「昔ながらの商店街の街並みを少しでも残したい」という願いから、屋号の読みや看板を受け継いだそうです。町の記憶を静かに継承する「味蔵や」ですが、「1か月ごとに揚げ物のラインナップを入れ替えたい」と、今後の展開にも意欲を見せています。
まだ20代の社長が、「高級でおしゃれな敷居の高いお店が多くなり、近所の方たちが気軽に寄れる憩いの場が少なくなってきていた麻布十番に、ランチや仕事終わりにふらっと立ち寄れる店を」と立ち上げた「味蔵や」―――この店が今後、この町でどのような記憶や歴史を紡いでいくのか、目が離せません。
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ザ・ライブリー東京麻布十番は、エレガント且つ遊び心あるデザインが特徴のライフスタイルホテル。テラス付きの客室や、東京タワーの見えるバーがあり都会で味わう贅沢な時間を提供します。
<施設概要>
- 施設名:THE LIVELY 東京麻布十番(ザ・ライブリー東京麻布十番)
- 所在地:〒106-0045 東京都港区麻布十番 1-5-23
- 本件のお問い合わせ先:050-3733-9296
- アクセス:
- 東京メトロ 南北線・都営地下鉄大江戸線「麻布十番」駅より徒歩 3 分
- 東京メトロ 日比谷線・都営地下鉄大江戸線「六本木」駅より徒歩 10 分